FINANCE

住宅ローンを有利に返す方法は3つある

庶民も相続税の対象に!?だが、影響が大きいのは富裕層

2016.11.02

開業医が住宅ローンを有利に返済する3つの方法

住宅ローンは借りる時だけでなく、借りた後の返済方法によっても損得に大きな差が出ます。今回は、開業医の方に向けた住宅ローンの有利な返済方法をご紹介します。

住宅ローンを有利に返済する3つの方法

まずは、有利に返済する方法のパターンを考えてみましょう。

住宅ローンの返済で工夫する方法には、大きく3つあります。

1.繰上げ返済、2.返済方法の見直し、3.借り換えです。

1.の「繰り上げ返済」は、まとまった資金ができたときに元本の一部をまとめて返済する方法です。予定よりも早く返済するわけですから、その分、支払う利息を軽減することができます。

2.の「返済方法の見直し」は、収入に余裕ができたときなどに、毎月の返済額を増額する方法です。

3.の「借り換え」は、住宅ローン自体を乗り換えてしまう方法です。いま借りている住宅ローンよりも金利が低い住宅ローンがあった場合に、借り換えをすることで返済額を圧縮することができます。

これ以降で、それぞれの返済方法で得する情報を具体的にご紹介します。

資金に余裕がある場合はなるべく早く「繰り上げ返済」を

資金に余裕がある場合はなるべく早く「繰り上げ返済」を
まずは、繰り上げ返済について紹介します。

繰り上げ返済は、前述したように、少しまとまって資金ができたときに、住宅ローン残高の一部をまとめて返済する方法です。

繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2つがあります。

期間短縮型は、毎月の返済額は変えずに、繰り上げ返済の資金で返済期間を短くする方法です。返済額軽減型は、返済期間は変えずに、繰り上げ返済の資金で毎月の返済額を減らす方法です。

どちらもトータルの返済額を減らすことができますが、より効果的なのは期間短縮型です。

たとえば、金利2%で5,000万円の住宅ローンを借りると、毎月返済額は約185,000円です(ボーナス返済なし)。そして、2年後に300万円を繰上げ返済するとします。

期間短縮型を選択すると、返済期間を2年3カ月、短縮することができます。約500万円の負担がなくなります。繰上げ返済資金の300万円を除いても約200万円の利息軽減効果が得られることになります。

同じ条件で返済額軽減型を利用した場合には、毎月の返済額を約11,700円、減額することができます。これが残りの返済期間に適用されますので、合計で約392万円の負担軽減になり、繰り上げ返済資金の300万円を除くと約92万円の利息軽減効果が得られることになります。

同じ300万円の繰り上げ返済でも、利息軽減効果は100万円程度の差が出ることになります。

この先、教育費負担など家計負担が重くなることが想定される場合には、返済額軽減型を選ぶのもよいでしょうが、毎月の返済額に問題がなければ、期間短縮型を選んだ方が得する金額は大きくなるのです。

また、住宅ローンの返済では元利均等返済を選ぶケースがほとんどですが、その場合、毎月の返済額は一定です。しかし、毎月の返済額に占める元金と利息の割合は変化していきます。返済開始当初が最も利息の割合が多く、徐々に減っていきます。

繰り上げ返済は利息の割合が大きいほど効果的ですので、できるだけ早く実行するのがポイントです。

繰り上げ返済の手数料については、金融機関によって異なるので事前に確認してください。

まとまった資金がない時にもできる「返済方法の見直し」

まとまった資金がない時にもできる「返済方法の見直し」
次に返済方法の見直しについて紹介します。

前述した1.の「繰上げ返済」は、支払う利息を大幅にカットすることができますが、まとまった資金が用意できなければ実行できません。そのために貯蓄を切り崩してしまうと、急な出費があった場合に不安でもあります。

そこで、まとまった資金を利用しなくても、利息の負担額を減らすことができるのが2.の「返済方法の見直し」です。

マイホームを購入してしばらくすると、住宅ローンの負担がどの程度家計に影響を及ぼしているのかがわかってきます。少し余裕があるということがわかれば、毎月の返済額を増額することで有利に返済することができます。

たとえば、金利2%で5,000万円の住宅ローンを30年返済で借りると、毎月の返済額は約185,000円です。30年間では約6,660万円を返済することになります。

同じ条件で毎月の返済額を約20万円に増額すると返済期間は27年間に短縮され、支払総額は約6,475万円になります。その差は185万円。毎月の返済額を15,000円増額することによって、総支払額185万円節約することができるのです。

収入がアップすると、つい財布のひもが緩んでしまい、出費も増えてしまいがちです。それを防ぐために、収入アップに合わせて返済額を増額していくという方法もあるでしょう。

さらに資金に余裕がある場合には、1.の「繰上げ返済」と2.の「返済額の増額」をダブルで実行するという方法もあります。

逆に収入が減ってしまい、住宅ローンの返済が苦しくなった場合にも、返済方法の変更をすることができます。

たとえば、住宅金融支援機構と銀行などが提携して扱っているフラット35の場合、①返済期間の延長、②一定期間の返済額の軽減、③ボーナス返済分の返済額の変更、ボーナス返済の取りやめなどの3つの方法があります。返済が苦しくなった場合には、早めに借入先に相談するのがポイントです。

続けて、借り換えについて紹介します。

同じ銀行内でできるととてもお得な「借り換え」

同じ銀行内でできるととてもお得な「借り換え」
借り換えは、現在、借りている住宅ローンを一括返済し、別の住宅ローンに乗り換える方法です。

現在の住宅ローンよりも金利の低い住宅ローンに借り換えることができれば、利息の負担を大幅に減らすことができます。問題はある程度の借り換えコストがかかるということです。

住宅ローンを借りる際には、抵当権の設定が必要になります。その費用などを考えると、借り換えには数十万円のコストが必要になってきます。ですから、借り換えでメリットを受けるためには、数十万円のコストを上回る利息の軽減がなければなりません。

そのための目安として「金利差が1%以上あること」と言われています。つまり、現在借りている住宅ローンよりも、金利が1%以上低い住宅ローンに借り換えをしなければ、効果が得られないというわけです。

このところ、住宅ローン金利は低水準が続いていますから、借りたときよりも金利が1%以上低い住宅ローンを探すのは容易ではないでしょう。そこで、もうひとつの借り換えの方法があります。

借り換えと言えば、A銀行→B銀行のように、利用する金融機関が変わるのが一般的です。しかし、最近では、同じ銀行内でも借り換えが可能な場合も増えているのです。

たとえば、A銀行で住宅ローンを借りて、その後にA銀行の金利が下がった場合に、そのままA銀行の新しい金利を適用してもらえるのです。

この場合、抵当権を設定しなおす必要がありませんので、手数料も数千円程度ですむケースが多くなります。つまり、金利差がそれほどなくても、借り換えのメリットを受けることができるのです。

同じ銀行内の借り換えはすべての銀行で利用できるわけではありませんが、銀行にしても「他行に借り換えをされるよりは……」という判断で認めてもらえることもあるでしょうから、交渉してみる価値はあります。

以上のように、住宅ローンの返済方法を見直して、ご自身にあった方法でできるだけ有利でお得な返済をしましょう。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部